聞き覚えのある可愛らしい声が脳の深奥にまで響き渡る。
そんなはずはない。彼女は7年前に失そうしたのだから。
ぼくらが小学生だったあの時分に。
……クラスでの“いじめ”から逃れるかのようにして。
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# インセイン「メリーバッドエンド」
「私、メリー。今、小学校にいるの」
## レギュレーション
- システム:インセイン
- シナリオ名: 「メリーバッドエンド」(鷽様作)
- タイプ:特殊型
- セッティング:本当は怖い現代日本
- 推奨PC数:3人
- リミット:3サイクル
- シーン表:本当は怖い現代日本シーン表
- ハウスルール:原則ルルブに従いつつ不明なところなどは [[trpg:insane_rule|こちら]]
※ 注意
シナリオの中に「いじめ」に関する内容が含まれ、話題にあがったりします。
シナリオの展開上登場キャラも話題にあげることを控えられないため、「いじめ」に関する内容に苦手な意識のある方は控えることをおすすめします。
PCがいじめをするRPする的な内容ではないですが、あらすじにかかれている通り「いじめ」があったというのだけはシナリオ上の事実です。
## あらすじ
東北のとある県にある、閑静な街───「齶田市(あぎたし)」にて。
とある年の初め頃。新成人となったPC達は、成人式に参加するために地元に帰省しています。
そんな折にPC達は、小学校時代の同級生であった「メリー・ベル」という少女からの奇怪な電話を受信することになります。
メリーは7年程前、PC達が6年生であった時分に海外から転校してきた少女です。
しかし、特徴的な外見と内向的な性格が災いし、クラスで“いじめ”の標的になってしまいます。
それを苦に失踪してしまい、それ以後彼女は行方不明として扱われていたはずです。
そんな彼女が、当時と何ら変わらない声音で、「メリーさんの電話」の怪談に擬えた電話をかけてきたのです。
彼女の名を騙る何者かの仕業なのか、それとも本当にメリー・ベルからの電話なのか……?
そんな疑惑と不安を払拭するために、PC達は調査に乗り出すことになります。
### メリー・ベル失踪事件
(※この内容は卓がはじまるまでに把握しておいてください、しておいたほうがRPしやすいです)
PC達が小学六年生だった頃、彼らの通う小学校に外国人の転校生がやってきました。
名前を「メリー・ベル」といい、金髪碧眼で見目麗しく、まさに“お人形さん”というような容姿をしていました。
しかし、その特徴的な見た目と引っ込み思案な性格、そして一流企業の子女であったこと等が災いし、彼女はクラスにおいて“いじめ”の標的になってしまいます。
次第にエスカレートしていくいじめに耐えきれなくなったのか、メリーは“七年前”の冬休み明け初日に、誰にも行き先を告げずに失踪してしまったのです。
翌日には捜索願が出され、長期に渡り懸命な捜索が行われたにも関わらず、結局彼女の行方は分からずじまいでした。
この事件以来、彼女は行方不明者として扱われており、七年経った今でもその所在は不明のままです。
## PC作成
PCは全員上記あらすじのとおり同じ学校の同級生です。そのため全員20歳としてください。
クラスメイトである以外は秘密を伏せてお好きに設定をすり合わせても大丈夫です。
20歳という設定にしてもらえるなら、ハウスルールにならってリスペックし継続CSを用いてかまいません
### ハンドアウト
```
・PC1:学級委員長
推奨:なし
【使命】
あなたは、小学6年生の時に学級委員長を務めていた。
正義感が強く、メリーの件でもいじめっ子たちを日々たしなめていた。
そんなあなたの元に、「メリーさん」から電話がかかってきた。
メリーの失踪事件を知る何者かの悪質な悪戯なのか、それとも本当に彼女自身なのか?
あなたの【使命】は、「メリーさん」から逃れることだ。
```
```
・PC2:ムードメイカー
推奨:なし
【使命】
あなたは、クラスのムードメイカーとして皆に慕われていた。
勉強も運動もそこそこ得意で、誰とでもすぐに打ち解けられた。
そんなあなたの元に、「メリーさん」から電話がかかってきた。
当時、メリーは最後まで心を開いてくれなかったように感じられたが……。
あなたの【使命】は、「メリーさん」から逃れることだ。
```
```
・PC3:地味キャラ 推奨:なし
【使命】
あなたは、さして目立たない、地味な立ち位置の生徒だった。
大勢で遊ぶことよりも、一人で読書やゲームをしているのが好きだった。
そんなあなたの元に、「メリーさん」から電話がかかってきた。
よりにもよって、なぜ自分にかけてきたのだろう?
あなたの【使命】は、「メリーさん」から逃れることだ。
```
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